L'ORIGINE~フランス料理の源流~ 星を越えて羽ばたいた天才料理人

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星を越えて羽ばたいた天才料理人

.06 2010 La cote d'or(ラ・コート・ドール) comment(0) trackback(0)
パリより南へグルメ街道と呼ばれているところに、「ラ・コート・ドール」がある。
コート・ドール1


私が始めてここを訪れたのは、まだ2ツ星の時であった。
「ソーリューに凄い料理人がいるよ」と聞き、
ラムロワーズとラ・コート・サンジャックの間に立ち寄る事にした。
ここは、かの偉大な料理人、アレクサンドル・デューメの美食の館であったところ。

料理は本当に新しい感覚に満ち溢れていた。
ロワゾーを一躍有名にした「野菜とオマールのテリーヌ」
テーブルに料理が置かれたとき、その美しさに目を奪われた。

オマール海老は、綺麗な半透明であり、アリコベールの緑とニンジンオオレンジ、
そしてキャベツの緑、パプリカの赤、海草の黒、と見事なコントラストである。

しばらく目で楽しんだ後、ひと口頬張ると、オマール海老の甘さに先ずビックリした。
海の香りも素晴らしい。
本当に凄い料理人が又、一人誕生したと実感した。

マダムがサーヴィスに出られていたので、
料理の素晴らしさを伝えると、にっこりとされた。
私は「この料理は完全に3ツ星のものなのに」と言うと、
マダムは軽くため息をつき、「3ツ星を撮る為には、料理だけではなく、
インテリアや席数など、様々なものが基準に達しないとダメですの」と

1981年に2ツ星を獲得してから、なかなか3ツ星には慣れなかった。
1985年に「ゴーミヨ」で19.5点(20点満点中)を得たが、3ツ星は手に入らなかった。

その後、日本円で5~6億円をかけて大改装をした。
結果、翌年ようやく3ツ星レストランの仲間入りを果たした。
3ツ星になった年は、前年の2倍の売り上げになったそうだ。

ベルナール・ロワゾー

シェフのベルナール・ロワゾー氏は「キュイジーヌ・アロー(水の料理人)」と言われ、
素材を調理したときに出る水分で調理をしようと、
極力、油やバターの使う量を減らそうとした料理人だった。

ここで食べた多くの料理のソースは、本当に透き通るような感じのものだった。
しかし、風味はしっかりとしている。
そして食べた後の胃袋への負担が極めて低い、優しい料理だった。

彼の燃えるようなエネルギーを「料理人」の枠の中に閉じ込めておく事は出来なかった。
「料理人として世に認められるためには、優れた調理技術だけでは中々出来ない。
メディアとのジョイントなどを含めた経営者としてのノウハウを持たなければならない」と語っている。
そして、食品部門などにも手を広げて行き、
1998年には、会社を二部上場まで、成し遂げてしまった。
これはもう、料理界の革命的出来事であった。

私はあるとき、彼の出演しているフランスのテレビ番組を見たことがある。
色々な食材が持つ、豊かな味を優しい笑顔で教えていた。
子供達が彼を見る目も、とても親しげであった。
ベルナール・ロワゾー氏の内面は、こんなにも優しいのかと感動を覚えた。

その彼が52歳でこの世を去った事を、心より悼む。

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